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2023
08
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昨今、新卒採用は売り手市場であり、企業は採用活動に力を入れる必要が出てきています。ゆえに、人材の早期確保・囲い込みを狙う企業の競争から「就活の早期化」が加速しています。
現在の就活では、大学3年次には企業のインターンシップが始まり、学生はそれに参加することで志望を固めていくということが増えてきました。

このような流れの中で、一部の大学では、就活が始まる時期までには学生が自身のキャリアについて考えられるようになっていて欲しいという考えから、大学低学年でのキャリア教育が行われるようになってきています。
これに対し、一部の企業は大学のキャリア教育に参加し、低学年(特に大学1・2年生)のうちから認知を高めることで、就活開始時期よりも早く自社のアピールにつなげようという動きが見られるようになってきました。

この就活の動向に見られるように、大学低学年へのキャリア教育を大学が実施し、同時に企業が参加していく流れは、企業・大学・学生にどのような影響をもたらすのでしょうか。
本稿では、このような大学の低学年へのキャリア教育の流れについて解説していきます。

キャリア教育の現状理解と企業がキャリア教育へ参加するためには?

キャリア教育が注目されてきている

大学低学年向けキャリア教育へ企業が参加している背景にはいくつかの要因が考えられ、その中で最も大きなものは「就活の早期化」だと考えられます。
企業としては、就活開始時期よりも早く、自身のキャリアについて考えてもらい、自社のアピールをすることで数年後の採用に結び付けようという考えがあるのでしょう。

また、数年後の採用への結び付けの他にもいくつかのメリットが考えられます。
それは大学とのコネクションの創出や、社会貢献実績による企業広報としてのメリットです。
企業の中には、大学・教授・研究室との関係を重視し、新たなコネクションの創出を求める企業が一定数存在しており、大学でのキャリア教育に参加することで今後の採用活動にプラスになることが想定されます。また、社会貢献としてのキャリア教育への参加は、SDGsへの取り組みとして企業広報することが可能です。
これらのメリットは、大学でのキャリア教育が具体的な効果としてわかりにくいなどのデメリットを考慮しても企業に対してプラスに作用すると考えられているのではないでしょうか。

また、キャリア教育に企業が参加することは、大学側にもメリットがあります。大学ではキャリア教育を行っていくうえで、民間企業経験者が少なくキャリア教育を行える人材が少ないという問題があります。この問題を解決するために、大学とつながりのある企業に協力を仰ぎながらキャリア教育を実施できることは大学と企業、ひいては学生にとって大きなメリットとなると考えられます。

 

大学低学年からのキャリア教育を行っている大学と実施例

大学におけるキャリア教育は、現在では非常に多くの大学がキャリアセンターなどを設置して積極的に取り組んでいます。

このようなキャリア教育を行っている全大学の中で、キャリア教育の各分野についてそれぞれ実施している大学の割合が以下のようになります。
・勤労観や職業観の育成を目的とした授業科目(87.4%)
・資格取得や就職対策等を目的とした授業科目(82.6%)
・今後の将来の設計を目的とした授業科目(80.8%)
・企業関係者、OB、OG 等の講演等の実施(79.5%)
・インターンシップを取り入れた授業科目(78.0%)
引用:文部科学省「平成28年度の大学における教育内容等の改革状況について(概要)」

このように大学生の時点から社会人としての実践的な経験を積むことを目的として多くの大学か行っているキャリア教育ですが、就活の早期化の影響で、一部の大学においては同様の内容を大学低学年から行う動きが増えています。
ここでは、このような大学低学年からのキャリア教育に取り組んでいる大学と、その取り組み内容を紹介します。

 

「明治大学」

明治大学では某大手ベンダー協力のもと、学部1・2年生50人程度を対象にしたキャリア講座を2022年から開講するなど、学部低学年のうちから社会人との交流の機会を持てるキャリア形成支援を継続的に行っています。
明治大学就職キャリアセンターは、学生が早期から多様なキャリアや価値観に触れることで視野が広がり、その後の学生生活での成長が促進されると考えています。そのため、外部人材を経由して交流の機会を持つ社会人を卒業生以外にまで対象を広げることで、より多様なキャリアや価値観に触れられるような活動を行っています。
参考:多様なキャリアを持つ社会人に明治大学1・2年生がインタビュー 低学年向け講座「社会人から学ぶキャリアデザインゼミ」 明治大学就職キャリア支援センター

「京都産業大学」

学部1~2年生にかけて、企業や行政機関等から提供される課題に対して、実際の企業で起きうる課題解決を体験する授業を行うなど、就職後に想定される実際の業務を体験できるキャリア教育を行っています。各年で課題提供した企業名や実際に出た意見などをまとめた活動報告書が大学HPに掲載されており、企業や学生が参考にしやすい内容となっています。
また、インターンシップ科目として大学2年生向けの企業インターンシップを行っています。大学低学年のうちから複数の団体・企業へのインターンシップを行うことで、新入社員と同等の業務を体験できるキャリア教育も存在しています。
参考:京都産業大学HP 産学協働教育科目群(PBL系)

キャリア教育は、国立大学よりも私立大学の方が企業の参加が進んでおり、大学としてキャリア教育を推進しているという傾向があります。
一方で、国立大学の中にもキャリア教育に積極的に取り組んでいる大学があります。

 

「山形大学」

2014年から大学1年生向けに低学年・地域連携型インターンシップを実施しています。ここではインターンシップ受け入れ先である地元の中小企業において、大学1年生の段階から「働く」というものを実際に体験してイメージを持ってもらい、同時に地元(山形)を知る機会を作ることで、将来や今後の学びにつなげることが目的で行われています。このように大学低学年からキャリア教育を行いつつ地元の魅力を伝えるキャリア教育により、大学高学年になってからスムーズな就活が可能になることや、山形県内の企業への就職意欲が高まるなど、一定の効果を上げています。
参考:山形大学HP「山形大学のキャリア教育・就職支援について」

 

「広島大学」

広島大学では、キャリア教育科目の専任教員に民間企業経験者を登用し、実践的なキャリア教育を行えるような工夫を施しています。また、入学式直後のオリエンテーションでキャリアガイダンスを行い、2019年からは大学1年次を対象にしたインターンシップを開催するなど、大学の可能な限り早い段階で自身の進路や将来について考える機会を設けています。また、内定を得ている学部4年生や大学院修士2年生へインタビューできる機会を作るなど、同じ立場で就活を経験した先輩からの意見を参考にできるなどの施策も行っています。
参考:マイナビキャリアサポート「大学事例|大学1年次から社会との接点を設け学生の意識を育んでいく|広島大学」

このように大学低学年からのキャリア教育に積極的に取り組む大学が増えています。
今後は現状の就活の早期化が当たり前となることが想定される中、大学低学年からのキャリア教育は更に増えていくと考えられます。

 

大学低学年へのキャリア教育に参加するには?

上記の大学における実際のキャリア教育に見られるように、企業の参加には、
・大手ベンダーを経由して、社員の卒業した大学におけるキャリア教育に関わる
・大学に対して、自社で実際に起きた過去の課題解決例を提供する
・地元の大学に対して地域連携型インターンシップとして学生を受け入れる
・現社員や元社員が民間企業経験者としてキャリア教育に登壇する
など様々な形があることがわかります。
では、就活の早期化の波に対応し、このような大学低学年へのキャリア教育に参入していくにはどのような方法が考えられるのでしょうか。

まず重要であるのは大学とのつながりだと考えられます。
そのため、大学訪問を行い、『貴社が学生に対して提供できること』を大学と共有し、キャリア教育の機会があった際には思い浮かべてもらえるくらいの関係構築をすることが理想です。
(大学訪問に関しては過去記事を参照下さい⇒過去記事URL

また、キャリアセンターだけではなく、キャリア教育の授業を持っている教授などキャリア教育に携わっている方へアプローチすることも重要です。
なお、大手ベンダーが仲介してキャリア教育を行う大学も存在するため、ベンダーへ参加できるキャリア教育があれば紹介してもらうことも一つの方法といえます。
このように、大学でのキャリア教育への参入を目指す場合は、大学や大学とつながりのある企業との関係の創出や、関係の保持などのアプローチが重要となるでしょう。
そして、大学とのつながりを作った上で、その大学がどのようなキャリア教育を行っているのか、行っていきたいのかを聞き、その形態に合わせた提案を考えていく必要があるでしょう。

 

キャリア教育に取り組むにあたって留意すべきこと

このように多くの大学に普及し、就活の早期化が影響して大学低学年も対象となってきたキャリア教育に関して、留意すべき点をお伝えします。

現場でのミスマッチが生じる可能性

大学と企業の互いのメリットにより導入が進んでいるキャリア教育ですが、企業が自社のアピールに徹してしまい授業として成立しないなど、学生が企業と大学の事情に振り回されてしまう可能性があります。
参加企業は授業(学生第一)であることを念頭において取り組まず、自社アピールばかりすると大学・学生双方から印象を落とす可能性があるため注意が必要です。

費用対効果が図れない

大学低学年対象のキャリア教育は採用につながる結果が出るのは早くて数年後と遅いため、社会貢献活動として世間や社内の理解を得ることが難しいという問題があります。
キャリア教育の参加を積極的に検討していくにあたって、単発で終わることのないよう、
採用以外の目的があることを社内共有し、中長期的展望で参加することを心掛けましょう。

 

最後に

昨今、売り手市場で新卒の採用サービスも多様化し、人材紹介やダイレクトリクルーティングなど個人への施策が重宝されてきています。
このような状況下、新卒採用する企業はいかにしてターゲットへ認知を高めておき、その個人個人の就活タイミングで選択肢に入ることができるかが大きなポイントとなります。
キャリア教育はターゲットが限定されているとともに、『大学の授業』という信頼性が高いもとで企業PRにつなげることが可能で、かつ授業の枠組みの中でとても強い印象を残すことができる機会となるため、ご興味のある企業様はまずは費用対効果を考えず、『学生第一』を念頭に取り組まれてみてはと思います。

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