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2022年02月28日 2022年02月28日

採用ブランディングの方法は?
メリット・デメリットや成功事例を紹介

採用競争が激化する近年、「採用ブランディング」への注目度が高まっています。採用ブランディングとは何か、メリット・デメリットと成功事例について紹介します。

採用ブランディングの方法は?メリット・デメリットや成功事例を紹介

採用競争が激化する近年、「採用ブランディング」への注目度が高まっています。
応募者の数を単に増やすだけでなく、企業にマッチした優秀な人材と出会うための有効な方法のひとつです。
それでは、採用ブランディングはどのように行えばいいのでしょうか。
ここでは、採用ブランディングとは何か、メリット・デメリットと成功事例についてご紹介します。

採用ブランディングとは、良い人材を採用するためにブランディングすること

そもそも「ブランディング」とは、ものやサービスの特徴を明確化し、市場優位性を確立させる戦略のことです。
ですので、採用ブランディングとは、良い人材を採用することを目的に、自社をブランディングすることを指します。
自社の特徴や魅力を明確化し、それをターゲットに対して戦略的に発信していくことで、企業認知度や採用マッチ度が向上し、採用力強化につながります。

採用ブランディングが求められる理由

採用ブランディングが近年注目を集めている理由として、採用市場が急速に変化している時代背景があります。
少子高齢化により労働人口が減少している上、ワークライフバランスを重視する人の増加、給与といった「スペック」よりも「仕事のやりがい」に重きを置く人の増加など、労働者の価値観は多様化しています。
また、新卒一括採用や終身雇用に代表される画一的な時代は終わり、通年採用や転職など、人材の流動性も高まっている状況です。こうした背景から、人材獲得の難度は高まるばかりで、採用競争が激化しているといえるでしょう。

加速する採用競争で勝ち抜くために、SNSやダイレクトリクルーティングなどを活用する企業が増えています。
しかし、こうした流れは、企業が求職者へアプローチしやすくなっている反面、求職者側の受け取る情報量が増加していることも意味します。ですので、自社の特徴を明確化し、自社とマッチする人材をしっかりと見極めた上で運用しなければ、どんな手法も非効率となってしまうのです。
このように、採用ブランディングは、採用難な時代において、自社とマッチする人材を獲得するために必要な差別化戦略となります。

採用ブランディングのメリット

採用ブランディングを行うことで、企業はどのようなメリットを得ることができるのでしょうか。ここからは、採用ブランディングのメリットをいくつかご紹介します。

企業認知度の向上

採用ブランディングに取り組むことにより、企業認知度アップが期待できます。
積極的な情報発信によって、これまで接点がなかった人に対してもリーチできる可能性が増えるのです。
また、自社をブランド化する過程で、アピールしたい情報を戦略的に精査するため、その整理された情報にふれた人は、自社への印象が残りやすくなります。
中小企業やベンチャー、あるいは企業規模にかかわらずBtoBビジネスを展開する企業など、一般的に知られていない業界・企業においては、認知度の低さが採用を難しくさせているケースも多く見受けられます。認知度向上は、こうした企業にとって特に大きなメリットとなるでしょう。

応募者数の増加

自社の認知度が上がると、応募者数の増加も期待できます。自社の特徴や魅力を積極的に発信していくことで、より多くの応募が見込めます。

企業と求職者のミスマッチの減少

採用ブランディングは、単に応募者数が増えるだけでなく、「質」を高める効果もあります。
採用ブランディングを通して、事業内容だけでなく、企業の理念やビジョンなどを求職者に知ってもらえるため、それらに共感するマッチ度の高い人材からの応募が集まりやすくなるのです。
母集団の質が高まることで、選考途中での離脱や内定辞退など、いわゆる「歩留まり」の改善が見込めます。また、価値観の合う人材は、入社後に定着しやすい点もメリットです。

競合他社との差別化

採用ブランディングでは、自社の特徴を明確に打ち出し、他社との差別化を図ります。
ターゲット人材に対して自社ならではの魅力を伝えていくことで、「数ある就職先候補のひとつ」ではなく、「この企業で働きたい」と思ってもらえる可能性を高めることができます。

採用コストの削減

採用ブランディングにより、ターゲット人材に刺さる企業イメージが浸透すれば、広告媒体にかけるコストを大幅に削減できる可能性があります。口コミなどで求人情報や評判が広まれば、広告に頼らなくても候補者が集まる仕組みを作ることができるのです。
また、採用ブランディングによって母集団の質が向上することで、内定辞退や早期離職のリスクが減り、結果的に採用コスト削減につながります。

採用ブランディングのデメリット

メリットが多い採用ブランディングですが、その一方でデメリットも存在します。続いては、採用ブランディングのデメリットについて見ていきましょう。

会社全体で取り組む必要がある

採用ブランディングは、発信する内容と事実にギャップがあっては機能しません。
つまり、経営層や人事担当だけでなく、全社を挙げて認識と行動を一致させる必要があります。外部への発信だけでなく、社員の意識統一、エンゲージメント(企業と社員の信頼関係)の向上にも取り組まなくてはならないのです。

効果が出るまで時間がかかる

採用ブランディングによる認知度アップ、企業ブランドイメージの浸透、そして実際に候補者の質や量の変化といった効果が実感できるまで、少なくとも2~3年は要します。そのため、採用ブランディングを始める際には、長期的な運用が前提となる点は認識しておくべきです。

継続的に取り組まなければいけない

採用ブランディングは、単発で取り組むものではありません。継続的に情報発信を行い、自社のブランドイメージをより広く深く定着させていかなければなりません。
また、情報がアップデートされていないと、かえって求職者にマイナスの印象を与えてしまうこともあります。企業理念や軸となるメッセージは一貫して伝えつつ、最新の状況も発信していく努力が必要となるのです。

採用ブランディングの方法

続いては、具体的な採用ブランディングの方法について解説します。これからご紹介するステップに沿って、採用ブランディングを進めていきましょう。

1 自社分析

まずは、現状の自社のポジションをしっかりと把握することが重要です。
採用市場や競合他社の状況など、自社を取り巻く環境分析を行います。3C分析(ターゲット人材/競合/自社)などのマーケティングフレームワークも活用するといいでしょう。社内外において自社がどのように認知されているのか分析しながら、事業内容やサービス、経営陣を含めた人、制度など、ブランド構築につながる要素を洗い出していきます。

2 自社方針の明確化

自社分析の後は、自社方針を明確化します。
自社分析が「事実」ベースでブランド構成要素を洗い出す作業だとすれば、自社方針の明確化は、その事実に「想い」をのせて意味づけする作業です。自社をどのように発信するのか、つまりどう認識されたいのかを明確にします。
ここで定めたポリシーやスタンスは、ブランドそのものとなりますので、採用ブランディングの要といえます。自社の立ち位置や理念、将来像を踏まえて、じっくり検討する必要があるでしょう。

3 採用ターゲットの明確化

自社方針を策定した後は、どのような人材を必要としているのかを明らかにします。
スキルなど能力面だけでなく、志向性、行動パターン、仕事に対する価値観などあらゆる角度から具体的な人物像へ落とし込んでいきましょう。
その際、マーケティングでよく用いられる「ペルソナ」という考え方が役立ちます。
ペルソナとは、サービス・商品の典型的なユーザー像のことです。採用ブランディングにおいては、「自社の社風にフィットし活躍できる人材像」を、できるだけ詳細に設定していきます。ペルソナに合わせて具体的な採用メッセージなどを決定するため、人物像の明確化は非常に重要な作業となります。

4 発信内容の整理

採用ターゲットを明確化したら、発信内容のコンセプトを決定します。
どんな情報を、どのように伝えればターゲット人材に「刺さる」のかを考えます。ターゲット人材に「この企業で働きたい」と感じてもらえるよう、一貫したコンセプトをもとに、具体的な情報を伝えていくことが大切です。

5 発信媒体の決定

続いて、どのような「場」で情報を発信するかを決定します。
求人サイトや自社の採用サイト、SNS(Twitter、Facebook、Instagram)などオンラインの媒体にとどまらず、セミナーや会社説明会などのイベントも含めて幅広く検討しましょう。
さまざまな媒体がありますが、それぞれリーチできる層は異なるため、自社のターゲットの活用度の高い媒体を選定することがポイントになります。また、テキストや写真、動画、パンフレット、ノベルティなど、伝える方法も多種多様です。自社のターゲットに合った手段と媒体を、具体的な運用も見据えて決定していくことが大切です。

6 運用開始

情報を発信する媒体が決定したら、あとは運用していくのみです。
ここで重要なのは、長期的に運用していくことです。採用ブランディングは一時的な取り組みでは意味がなく、最新情報をアップデートしながら継続して取り組むことが大切になります。採用ブランディングの軸となるメッセージには一貫性を持たせながら、採用市場や人材ニーズの変化を踏まえて、これまで紹介したステップを適宜見直し、PDCAサイクルを回していきましょう。

採用ブランディングの成功事例

最後に、実際に採用ブランディングに取り組み、成功した事例を2つご紹介します。

求職者に伝えたい情報を明確にする:半導体関連企業A社の例

半導体関連企業A社では、半導体後工程専業メーカーであるという明確な特徴がありながら、学生からの認知度は低く、半導体以外のさまざまな業界や企業と併願され、あまり志望度の高くない母集団形成となってしまっている課題がありました。
そこでA社は、学生の就活動向が合理化している、つまり「自分の専攻を活かせる業界・企業に絞り込んで動く傾向が強くなっている」状況も踏まえた上で、「半導体に特化している」「後工程の専業メーカーである」というシンプルでわかりやすい点をハッキリと訴求していく方針を決めました。

シンプルなキーワードを、よりA社ならではの魅力として伝えられるよう、あらゆる角度から自社のポジションを見直し、ブランディングを検討。日系大手半導体メーカー後工程部門のM&Aを繰り返してきたという企業の成り立ちや、半導体業界における日本勢の盛衰、そして再挑戦を続けていくという展望を表現した「日本の半導体産業の誇りをかけて、世界へ。」という、採用メッセージを策定しています。このコンセプトをもとに、伝えたい情報を深掘りする社長インタビュー記事なども作成し、ターゲットとなる学生にあらゆる場面で繰り返し訴求していきました。

結果として、A社の歴史が理解されるとともに、これからの展望に共感する人材が集まり、自社を第一志望とする志望度の高い学生が増えたり、これまで応募のなかった層からの応募を獲得したりすることに成功しました。

業界のイメージをも変えるメッセージを打ち出す:IT企業N社の例

IT業界は、今でこそ就活生に人気業界となりましたが、ひと昔前は「ブラック」業界として認識され不人気な業界でした。N社は当時から、「ITがエネルギーや交通インフラと同様に必要不可欠な時代が来る」との長期的展望を見据え、その時代が来たときに、優秀な学生から「選ばれる企業」であることを目指し、早くから採用ブランディングに着手しています。

N社は、そもそも「IT業界が不人気業界である」という状況を踏まえ、自社のPRに終始することなく「業界のイメージを変えること」を念頭に置いて地道な活動をスタート。まずは、ターゲットとなる学生に自社のことを知ってもらうため、大学内媒体や研究室媒体やセミナーを駆使して、関係値を深めることに注力しました。
ある程度、母集団ができたところで、学生が社員と直接話せる機会を積極的に創出。実際に働く社員のリアルな話で業務のイメージギャップを埋めながら、自社のポジションも丁寧に説明しました。中長期的展望をどこの企業よりも学生一人ひとりに対して時間をかけて説明することで、単に「社名を知ってもらう」だけでなく、ビジョンを共有し、「選ばれる企業」として採用ブランディングを確立していきました。

何年も地道に続けた活動が実り、今ではエントリーが2倍以上に増加。採用人数150名程度の7割を旧帝大や上位校が占めるようになり、自社にマッチした質の高い採用を実現しています。

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採用ブランディングは、全社的な取り組みや長期的運用が不可欠であるように、難しい点が多い取り組みです。しかし、継続的に行えば、「働く場所」としての自社のブランドイメージが浸透・定着され、長いスパンで「採用コストの削減」と「良質な採用」の両立を期待できます。
採用ブランディングの実現には、長期的な運用はもちろんのこと、「自社ならではの魅力」を「ターゲット人材」に届けることが最も重要です。そのためには、確固としたブランディングの方針と、それを適切に拡散させるルートの両輪が必要なのです。

サイシードでは、30年来、理系学生に特化した採用支援サービスを行っております。理系学生をターゲットにした、押さえるべき媒体選定などのご相談も承ります。今回ご紹介した以外の採用ブランディングの成功事例もございますので、お気軽にお問い合わせください。

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